もしかして声フェチかもしれない

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【ネタバレあり】TEAM NACS 第16回公演「PARAMUSHIR 〜信じ続けた士魂の旗を掲げて〜」 感想(改)

2/17のPARAMUSHIR記事から1ヶ月以上ですが、また本公演の話です。

 

ありがたいことに3/21に1回、3/27に当日券で1回、そして本日ライブビューイングで1回、計4回観劇することができました。

 

座席はふらーっと行った27日の当日券が1番いい席でした。欲張らないって大事ね笑

 

前回の記事では好きなところと「うーん」と思ったところを書き連ねましたが、回を重ねるごとに少しずつ印象が変わったので、記録も兼ねて綴ろうと思います。

 

千秋楽を迎えたので、いないとは思いますが「ネタバレ見たくない」、もしくは「DVDまで待つ!」という方はスクロールされないことをお勧めします。

 

 

前回私は「登場人物が掴みづらい」と言いましたが、単にそれは私の理解力不足ということが分かりました。

 

特に水島軍曹に関しては、ポツダム宣言受諾後の気持ちの揺れがあるものの「自分も人の為に戦ってきたから」という確固たる理由のもと、戦いに挑んでますよね。

なんで私ここ観てたはずなのに分からなかったんだろう…。

 

 

桜庭さんはおそらくガダルカナル島での戦いや家族の死で壊れてしまった心が、缶詰工場の彼女らによって変わったんですよね。

 

ただ、そこまでの心情があまり描かれていないように思えたので「うーん」となってしまったのだと思います。

 

ただ、言うならば0だった桜庭さんの気持ちが彼女らによって100に上がったのかなと。

じわじわではなく、急激に。

180度の気持ちの変化だと思えば、死ぬ気で誰かを守ろうとする気概も分かります。

 

「歌に心を打たれたから、でいいじゃないか」と言われそうです。すみません。

 

私に感情的なものが欠落しているのかもしれませんが、だったらもう少し丁寧に描いてほしかったなと。

後から説明されるだけでは汲み取り辛かったです…。

 

 

 

さて、もうひとつの「うーん」ポイント。

NACS5人だけのシーンでの台詞の繋ぎがわざとらしく感じる点。

これは本日のライブビューイングでは、ほとんど気になりませんでした。

 

ライブビューイングでは、カメラが切り替わって色々な人の表情を映します。

台詞を言っていない人、つまり聞いている人も映ります。

私は生で見たときに、台詞を言っている人ばかりに目がいっていました。

そのため、会話シーンが「台詞を言っている人」「待っている人」で構成されているように見えてしまいました。

しかし、今回「待っている人」の表情をカメラがガンガン映してくれました。

そのおかげで、いろんなことを考えながら話を聞いているということが分かり、スムーズな会話に聞こえました。

 

やっぱり見方ひとつで変わるんですね。

ライブビューイング行ってよかった。

 

 

あと、ライブビューイングを見て分かったところがあります。

最後の戦闘シーン。小宮少尉が自決しようとするんですね。初めて気がつきました。

 

過去3回では、オペラグラスで音尾さんばかり追っていたので(子魚です)、リーダーの動きまで見ていませんでした。

「全体が映るから音尾さん見えないなー」なんて思ってたら、突然小宮少尉がこめかみに銃を。

 

 

衝撃で声が出そうになり慌てて口を押さえました。

しばらく頭がそれでいっぱいでした。

あんなに強くてまっすぐな少尉が何故。

しかも戦闘の途中なんです。終わり頃じゃないんです。まだみんな闘ってるんですよ。

 

しかし思い留まります。最終的に5人で突撃するからだ、というメタ的なものは置いておきます。なぜ思いとどまったのか。

勇気が足りなかったのか。残される家族のためか。

私にはその答えは出せませんでした。

 

敗戦の知らせを受けて、自暴自棄になり刀や銃で自決しようとした水島や「安心して死ねます」と言っていた矢野とは比べ物にならないくらいリアルに映りました。

葛藤し上を向いて悲痛な表情をする小宮少尉の姿はしばらく頭にこびりついて離れないと思います。

 

銃弾に傷つき、顔を歪めるそれぞれの表情がアップで抜かれるたびに「あぁっ…!」と声を漏らしそうになりました。

その瞬間は、彼らを役者ではなく戦う兵士として見ていたと思います。

 

「缶詰工場の女子従業員400名を守ったのは実話」と知り、驚きました。

あんな戦場で他人のために命をかけた人たちが本当にいたのか。私だったら無理です。

 

最初は「あんまり笑いがなくて重いなぁ」と正直思っていましたが、そんなこと気にならなくなりました。

その分、カーテンコールめちゃくちゃ面白いですしね笑

 

3年後、どんな題材かは分かりませんが幸せなラストが待っていることを願います。

観に行けたらいいなぁ。