もしかして声フェチかもしれない

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TEAM NACS 第16回公演 「PARAMUSHIR〜信じ続けた士魂の旗を掲げて」感想(ネタバレあり)

見てきました。TEAM NACS 第16回公演「PARAMUSHIR〜信じ続けた士魂の旗を掲げて」

今回は愛知県にある東海芸術劇場というところでした。

 

ここから先はネタバレになりますのでこれから見る予定の方、見たけど感想とか見たくない…!という方は回れ右をされることをお勧めします。

今回、少し思うところがあり賞賛ばかりの感想ではありません。それでもいいよ!という方は下の方へ……

 

 

 

……はい。いいですね?

 

今回私は初めて生で本公演を観劇しました。

そのためあまり詳しくないゆえ、勘違いなどあるかもしれませんがどうかお許しください。

 

まず個人的に好きなところ

いつものことながらOPがめちゃくちゃカッコいい!東海市だけなのかもしれませんが、暗幕が墨でデザインされてるんですよね。それが映像と合っていてワクワクしました。

 

今回も音楽はNAOTOさんが担当されていたそうですが民族っぽくもありスタイリッシュで耳に残ります。

悪童やWARRIORのように舞台上で動きがあるOPも好きですが、この始まるぞ!という気持ちを高めてくれる演出も素敵でした。

途中で実際の戦争の写真が挟まって、「そうだ、これ実話だった」とハッとさせられました。

 

戦争の話ということで戦闘シーンとかどう演出するんだろう…と気になっていましたがそこはリーダー!流石の大迫力でした。

特に途中のアンサンブルとNACSが乱れて共に戦うシーンとか、よく見るとそれぞれの動きの細かいこと…!稽古大変だっただろうなぁ

 

次、衣装がかっこいい。今回はダントツでリーダーの衣装が好きです。また似合うんだもん、この人笑 リーダーは指揮官が似合いますね。

個人的にシゲさんの少年っぽさが好きでした。

悪童のDVD見ても思いましたが、無邪気な役が似合う!(ご本人もとても無邪気で素直な方ですけど笑)

 

あとやっぱり5人だけの会話シーンがダントツの面白さですね。とくに今回はこういったテーマなので、このシーンで少しホッとできるというか。5人とも実際にお父さんになられているので、家族の話をしているシーンはなんかジーンときてしまいました。NACSのみなさんはどんな心情で演じられていたのでしょう?気になる…!

 

あぁこれだときりがないので一旦切ります!

 

次は悪いところ、というか「うーん」と思ってしまったところ。

 

まず登場人物が全体的に掴みづらい。水島(大泉洋)は最初は突撃を一切躊躇うことない人物でした。しかし敗戦を知ってから、生き延びることを選択しました。

そこはいいんです。問題はその後。

他の4人と出会ってみんなで島を守ろうとなるのですが、そこまでが急すぎて「???」ってなりました。

他の人たちもそう。桜庭(安田顕)が缶詰工場で働く女性たちの暖かな心と歌にほだされて自分たちを砦として彼女らを逃がそうとするのですが、そこも…

もう少し彼女たちとの交流が描かれていたら桜庭の行動にも納得がいったのですが、療養所で絶望しているところから戦いに臨むまでの展開が早く戸惑ってしまいました。

 

あと、先ほど述べたNACS5人だけの会話シーン。ここの会話自体はとても楽しめました。

しかし台詞まわしというか、台詞の繋ぎがワザとらしく感じてしまいました。

例えば彼らが順に自らの過去を話していく場面で、さっきまで仲良くワイワイしてたのに急に暗ーい雰囲気に変わるんです。

それも自然な流れであればひっかからなかったと思います。

例えば下荒井(下荒井兄弟のスプリング、ハズ、カム)の大洋が「迷惑かけるために帰ってきたんだよ!」と激昂するシーン。

あのシーンはそれまでヘラヘラと本心を隠してきた大洋が兄弟たちにやいのやいの言われてバーンってなりますよね?…少し記憶曖昧なので間違ってたらごめんなさい。

このように流れが自然だと物語に入り込んだままいられるんです。

しかし今回のように「過去を話す必要があるから順番に話を振っていく」という目的が透けて見えてしまうと、ワザとらしく感じられてポーンっと物語の世界から出てしまうんです。おそらくこのシーンの前から感じてた違和感がよりそうさせるんでしょうけど。

 

あと、矢野(音尾琢真)の過去が明かされなさすぎる…!ごめんなさいこれはファンのエゴでした笑(だって頑なに昔の話するの拒否するから何かデカイ爆弾持ってると思ったらそのままなんだもん…)

 

そう感じるシーンがかなりあって、個人的にあまり集中できませんでした。

でも周りの方々、私の母も含め号泣してたので「あれ?私おかしいのかな…?」と不安になりました。元々作品を見て感動して泣くことはないので、涙は出ないと思ってましたが。感動よりも違和感の方が大きくなってしまったようでした。

 

リーダーが「終戦後にもまだ戦い続けて守り続けた名もなき兵士たちがいた」という事実を知って欲しくてこのテーマにしたことは知っていました。

しかし、そのテーマを伝えたい思いが強過ぎて登場人物のリアリティーさや、苦悩がかなり簡略化されていたように感じてひとつの物語として見るには、どこか欠落しているような気がしてなりませんでした。

やっぱり2時間にまとめるにはどうしても省略しなきゃいけないのかな…?

 

ということで、勿論面白かったのですが、消化不良でもある印象を受けました。

しかしこの舞台をTEAM NACSがやらなければ、この壮絶な戦いを知ることはこの先もなかったでしょう。

そういう意味ではとてもよい舞台でした。

リーダーが今あえてこのテーマを選んだ覚悟とか詳しいことは分かりませんが、相当悩まれたのかなと思います。

ファンミやジャンボリーを北海道でしかやらないこだわりを持つ彼らですが、知名度と人気のある彼らがこのテーマで芝居をすることも、また違った北海道へのお返しになってるのかもしれないと思いました。

ありがたいことに東京公演にも1回入らせていただきます。その時はまた見方が変わっていて、一転して大絶賛してるかもしれませんが、暖かく見守ってください笑笑

 

 

追記

改めて感想を書きました。