もしかして声フェチかもしれない

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心暖まるエンターテイメント「泥棒役者」 感想 (ネタバレあり)

観てきました。丸ちゃん初単独主演映画。

 

もう予告の時点から、というか出演者の時点で期待値上がりまくりですよ。

丸ちゃんにはコメディーが合いますね、うん。

一回くらいめちゃ闇抱えた犯罪者の役とかやってほしいけどね(デスノートのLみたいな)

 

※以下ネタバレ含む感想です※

 

 

 

まず丸ちゃんフワフワパーマ可愛い〜〜!!

パチアパの時のゆるふわ色気ダダ漏れのパーマも良かったけど、これはこれでいいね!

 

そして彼女が高畑充希!はい勝訴!

彼女が「天ぷらを早く食べて欲しかったのに…」と嘆いた時に「待ってようと思って」っていうはじめくん、まじ丸ちゃん(?)

このセリフを2回繰り返すところにすこーし頑固さというか決めたことは譲らないという信念が感じられて好きです。

 

そんな彼女とデートの待ち合わせをしていた時に過去の泥棒仲間が現れます。

宮川さん完全チンピラでした。関西弁の威力よ。

彼女に過去のことをバラすと脅され、あるお屋敷に忍び込む泥棒仕事を手伝うはめに。

そこに居たのはクセの強い屋敷の主人、絵本作家の前園俊太郎(市村正親)でした。

前園から新しい編集者だと間違われ、セールスマンと本物の編集者からは主人だと間違われ、その度にはじめはその人になりきってウソをつき通します。

 

このやり取りがまた面白い。

見所(?)の市村さんの裸エプロンには笑いが起こっていました。

この人ちょっと変わり者で、基本的にはじめの嘘を信じるんですよね。

その度にはじめが「あぁ…」って罪悪感感じちゃうんですけど。

 

最終的にはじめの嘘が主人にバレて「見逃す代わりに童話を描け」と脅されてしまいます。

その時にはじめのひねり出したお話がめっちゃブラック笑笑

早くに親を亡くし友達も出来ず、先輩に誘われ泥棒の道へ進んでしまったと話します。

ここで主人が、彼に同情するではなく、甘えるな!と叱咤激励するのがいい。

 

実はもう主人は絵本は描けなくなっていました。大ヒットした「タマとミキ」の続編を望まれるものの、なくなった妻と自分をモデルにしたため、妻の気持ちが分からないままでは続編は描けないと。

 

ここからの展開が面白い。

編集者とセールスマンも巻き込んで4人で新しい童話を考えます。みんなであーでもない、こーでもないと話し合い、ひとつの物語が出来上がりました。

しかし編集長は「タマとミキの続編でなければ受け取らない、でなければ辞めてもらう」と突き放しました。

 

正直この時「あぁ、この新人編集者が編集長を説得して新作を出版してバカ売れするんだな」と先の展開を予想してました。

 

しかしそうではありませんでした。

なんやかんやで金庫を開け(省きます)、「タマとミキ」の原画の中から1通の手紙を見つけます。そこには妻の想いが書かれていました。

しかし、タマとミキについては書かれておらず、これでは妻の気持ちが分からないと嘆く主人に、はじめは言います。

 

「「いつも思っていることと逆のことを言ってしまう、素直になれなくて」と書いてあるでしょ?奥さんはちゃんと気持ち伝えてるじゃないですか!タマとミキを逆から読むと?」

 

きみとまた…

 

こうしてタマとミキの続編を作ることに決め、はじめも泥棒の世界から完璧に足を洗ったのでした。

 

いやー長くなりましたけど、結論としてはめちゃ面白かったです。

最後には心がポカポカ暖かくなりました。

 

個人的にいいなと思ったのは

 

①ご都合主義がひどくない

②みんなそれぞれ何かを抱えてることが分かりやすく、でも決して軽いものではない

                 という点です。

 

隣人の売れないyoutuberの彼は、4人が楽しそうに作品を作る姿を羨ましそうに見つめますが、結局は嫉妬して苦情を言いに行きます(そのおかげで助かったんですけど)

 

はじめを脅した泥棒は捕まることはなく、最後にはじめが渡した手切れ金を「いらない」と最初は突っぱねますが、結局ちゃっかりもらっちゃいます。

 

youtuberの彼は、セールスマンから画材を買って新しいスタイルで動画配信を始めましたが、再生数はそこまで伸びません。

 

そう簡単には上手く回らないんです。

そこがなんとなくリアルで好きでした。

 

監督は丸ちゃんにやって欲しくてこの役をあてがったらしいですが大正解だと思います。

大貫はじめという人物がとても愛しくなりましたし、彼女と幸せにな!ってなりました。

 

あと、屋敷の内装が絵本作家の家だからなのか

ファンタジーっぽくてリアルとのギャップを感じられて良かったです。

 

 

賞をとったり、ものすごく話題になる映画ではないかも知れませんが、見終わったあとに心が暖かくなると思います。

 

(エンドロールの後日談の後、応答セヨのサビと共に「応答セヨ 関ジャニ∞」と流れてきた時はかなりグッと来ました)