もしかして声フェチかもしれない

好きなものを好きなだけ。

M1アナザーストーリーを見た感想

関ジャニ∞でもTEAM NACSの記事でもありません。ましてや、前回の記事のあいみょんの話でもありません。

お笑いの話です。

 

確か年末だったと思うんですけど、深夜にパソコンカタカタやってたら疲れたのでザッピングしてたんですよ。そうしたら偶然見たんです。

M1グランプリ アナザーストーリー」

 

…もうこれがめちゃくちゃいい番組で。

終わった後しばらくぼーっとしてました。

 

今はアイドルや俳優が好きなんですけど、前はお笑い好きだったんですよ。

 初めてルミネで寄席を見てからジワジワとハマっていきました。

ピカルの定理が大好きで、分かる人には分かると思うんですけどちょっと表紙がアレな…ピカルマガジンっていう雑誌も羞恥を堪えてレジに持って行きました。

大塚製薬がスポンサーだった頃のキングオブコントのCMがありまして、それ見ながら「私も頑張らなきゃ」と思ってました。

 

でも最近はめっきりお笑いには関わらなくて。

今年はキングオブコントもM1も作業用BGMとなってました。

正直アナザーストーリー観てても知らないコンビが多かったです。でも画面から熱気が伝わるくらいみんな真剣で。これに賭けてるってことがひしひしと伝わってきました。

単純に私が芸人さんの舞台裏的なものが好きっていうのが大きいんですけど。

特番のネタ番組とかのCM入る前にチラッと映る袖で待機してる様子とかかっこよくないですか?ねえ??

 

ギャップNo.1はジャルジャルです。

M1はジャルジャルの「国名分けっこ」のネタだけリアルタイムで観てました。

今までジャルジャルのネタの面白さが分からなかったんですがこれは死ぬほど笑いました。

驚いたのはネタ内のゲームの中断の部分(後藤さんが「頭おかしなるわ!」みたいに言うところ)がアドリブだったということ。お客さんの反応を見て調節してたんだそうです。

ネタ見てもらえれば分かると思うんですが、アレ結構スピード早いんですよ。それを自分もプレイヤーでありながら周囲の状況を見ながら判断する。しかも生放送。

びっくりしました。なんでそんなことができるのか。やる勇気がすごい。

中川家の礼二さんに認められたくて必死だったというのも意外でした。私の中のジャルジャルのイメージはめちゃイケでほぼ埋まっていて。

ネタをやる芸人というよりバラエティー寄りだと思っていたからです。 

礼二さんがやっと90点台を出した時の表情がもう堪らなくて…

あぁ誤解しててごめん、と反省しました(何様)

 

和牛に関してはコンビ名を知っている程度でネタは全く見たことありませんでした。

だから3年連続準優勝というのも知らず、毎年悔しい思いをしても腐らずに挑んでいく姿勢に脱帽です。

2017M1後の控えの場で川西さんが「とれないなぁ」と悲しそうな表情で呟くのがもう…

毎年最高のものを持ってきてるのに取れないというもどかしさ、何を改善したらいいか分からない部分もあるんですかね、私なら諦めてるかも。

和牛が決勝に残ることで敗退したミキとのやりとりも良かったです。

亜生さん(弟)の口から出る「ホンマに凄い」が純粋で、昴生(兄)さんの呆れたような「何回決勝行くねんホンマ」があったかくて。

その後凄く嬉しそうに送り出すミキのお二人の心の強さに泣きそうでした。

優勝者決定後に後ろでジャルジャルと笑ってたのが胸に来ました。「敗者はいなかった」ってまさにそう。佐々木蔵之介さんいい声(そこ)

来年もまた出るって言ってましたし、きっと凄い面白いネタを持ってきてくれると期待してます。 

 

かまいたちのお二人に関しては人間としての素晴らしさが際立ってました。

霜降り明星が一回戦をトップで勝ち上がり、かまいたちが4位で敗退した時山内さんが霜降り明星に「頑張って」って声をかけるんですよ。

普通悔しくて顔も見られないと思うんです。

しかもその時の表情が生気がなくて声も弱々しくて。辛いのがテレビ越しでも分かるのに。

強い人だなと思いました。

M1放送後に濱家さんが山内さんにかけた「山ちゃん、面白かったな、1番面白い」でぶわ〜って。いや泣いてないんですけど、ゾワゾワって鳥肌が立つみたいな。うまく言えないんですけど、言葉にできない絆を少しだけ表面化させてもらえた、みたいな。おそらく悔しさと虚しさと怒りとでぐちゃぐちゃなんだけど1番に絞り出すのが相方への言葉って。山ちゃん、って響きがなんとなく高校生の友達みたいで。あぁ、少なくとも濱家さんは山内さんのことを尊敬してるんだな、日本一面白いと信じてやってるんだなと。

1番印象に残りました。  

 

そして霜降り明星。優勝コンビです。

プロフィールが出て「えっ若すぎ!」と思いました。まだ20代。

粗品さんはあえてポンコツだと言われていたせいやさんを相方に選び漫才に挑んだ。

せいやさんは一見飄々としているように見えて、しっかりと自分たちの位置を分かってる。

「ベテランの方と同じようにやったら勝てない」というセリフが出てくるんですよ。普通こんなに若かったら「周り全部蹴散らしてやる!」ってひたすらやりそうじゃないですか。

そのあたりの冷静な判断とジム通いで鍛えた身体というのを知って、すごくよく考えて実行に移している方なんだなと思いました。

粗品さんに関しては、お母さんのエピソードを出されるの辛い…。泣くやんこんなの…。

また本心から親孝行したいって言ってるのが分かるんですよね。テレビ用のコメントじゃない。

2017の決勝進出者発表の後の2人と、2018年の時の2人を見比べると「あぁ、良かったなぁ」とよく知らないのに思ってしまいます。

2人とも人目憚らずオイオイ泣くの可愛いですよね。特にクール感漂う粗品さんのガチ泣きは涙腺にくる。

準決勝で一番ウケたことを喜ぶ時に肩たたきあってるの学生感あっていいですよね。せいやさん喜びすぎて可愛い。

決勝のネタの様子が流れるんですが、もう勢いがすごくて。せいやさんがあっちこっち動いて舞台を掻き回す中、粗品さんが絶妙なワードセンスでツッこむ。これは笑ってしまいます。

ネタの完成度云々よりも巻き込んでしまう魅力というものを感じました。

 

優勝後、楽屋に入るまではクールさを貫いてたのに一歩入った途端、「やったー!」って喜び爆発しちゃう粗品さんが子供みたいで笑

その後のお母さんへの電話はこっちがヨシヨシしてあげたくなるくらいのいとしさ。

本当にお母さん大好きなことが分かります。

「ちょっとだけ親孝行できました」って謙虚さも素敵。大丈夫だよ!めっちゃ親孝行だから!

 

この時に流れるRADWIMPSの「週刊少年ジャンプ」という曲がすごくマッチしていて。

以下、歌詞です。

 

週刊少年ジャンプ的な未来を 夢みていたよ
君のピンチも 僕のチャンスと 待ち構えていたよ

毎晩少年ジャンプ的な夢で 忙しくてさ
汗まみれで朝起きるたび 命カラガラで

ママに「おはよう」

机は窓際 君のとなり
遅刻と罰掃除と居眠り
だってヒーローはそうじゃなくちゃって

キザでキラキラした台詞も
使う予定なんかはないけど
ちゃんと毎晩お風呂でこっそり唱えるよ

未来のヒロインにいつか渡すために
誰一人内緒で 育てるんだよ

週刊少年ジャンプ的な未来を 夢みていたよ
君のピンチも 僕のチャンスと 待ち構えていたよ

きっとどんでん返し的な未来が僕を待っている
血まみれからの方がさ 勝つ時にはかっこいいだろう
だから今はボロボロの心にくるまって 夢をみる

縮んだ心に なんとか釣り合うように
丸めてた猫背ももうやめてよ
下を向いても あの頃の僕はいないよ
「ほら僕は ねぇ僕はここだよ」

どこの何者でもない君も あの時の少年は最前列で君のことを
君だけを見ているよ 君だけのヒーロー 君だけを見ているよ

ナレーションをつけてさ 瞬きひとつせずに見てるよ
「やっとこっから勇者は 栄光に向かい立ち上がるのです
血まみれになったプライドも さらに強く、強く握りしめ
仇を取りにいくのです 自分を捕まえにいくのです」
そして少年も立ち上がるのです その声の限り振り絞るのです
ついにドアは光を放って開かれる

週刊少年ジャンプ的な未来を 夢みていたよ
僕のピンチは 僕のチャンスと 待ち構えていたろう?

週刊少年ジャンプ的な未来を 夢みていたよ
君のピンチも 僕のチャンスと 待ち構えていたよ

きっとどんでん返し的な未来が僕を待っている
血まみれからの方がさ 勝つ時にはかっこいいだろう
だから今はボロボロの心を隠さないで 泣けばいい

 

お笑い芸人さんって少年的な心を持っていると思うんですよね。とてもくだらないことを大真面目に考えて、一生懸命練習して。

いわば「全力で馬鹿をやる」みたいな。

その姿勢が本当にかっこよくて。

「血まみれの方が勝つ時にはかっこいい」という歌詞も悔しい思いをしてきた芸人さんに当てはまりますよね。

 

こういう裏側の部分を見せることに賛否両論あると思いますが、私は賛成です。

自分も頑張らないと、と思わせてくれる番組でした。

霜降り明星さんもっともっと売れますように!!